雀はどこへいった?
『鳥の生態を研究している岩手医大講師、三上修さんの近著「スズメの謎」
によると、過去20年ほどの間に少なくとも半分にまで減ったという』
本日付の日本経済新聞「春秋」の一節です。ここ数年雀が身近にいなく
なったことは、私も感じていました。以前は私どもの工場にも巣をかけている
姿が見られたものです。 ただ、全く居なくなったという訳ではありません。
木々の間や屋根の上からチュンチュンと声は聞こえるのですが、なぜか姿が
見えない。見つけようと外に出ると、バ−ッと逃げる様に飛び去ってしまう。
まるで、人間を避けているような感じです。
昔、山で道に迷った人が、雀をみると人里が近いことを知ったと言われている
ように、雀は人の近くに住む鳥でした。世の中が変わり、人もまた変わっていく中で、
雀は人のことが嫌いになったのかもしれません。日経の「春秋」はこう結んでいます。
『身近な生き物が姿を消したということは、私たちが育ち、親しんだ思い出の
風景も消えてなくなったということである。雀の声を聞かない春に改めて思う』