『狩撫麻礼』さんの思い出

       
       ( 和製ハ−ドボイルドの最高傑作コミックです! )

       レンタルショップで『大川端探偵社』というコミックを目にしました
      画が“たなか亜希夫”さん、原作が“ひじかた憂峰”さん。手にとって
      数ペ−ジ読んでみて、この原作者は“狩撫麻礼”さんだなと思いました。
       三十数年前、わたしは小池一夫先生の主催する「劇画村塾」の塾生
      (四期生)でした。原作者コ−スに所属していたわたしにとって、既 
      プロとして活躍されていたOBで一期生の狩撫麻礼さんは憧れの先輩
      でした。塾のゲスト講師として狩撫麻礼さんが来られた時は本当に嬉し
      かったですね。独特の世界観や自由を求めてやまない人間描写に魅かれ
      ました。物語の中に決して人を見捨てない熱いハ−トがあるんです。 
       あれから随分と時代はせせこましくなり、人も街もおおらかさをなくし

      たような気がしますが、狩撫麻礼さんの作品は相変わらずキレがよく、      
      ハ−ドボイルドでした(今 和製ハ−ドボイルドで思い浮かぶのは
      “長倉顕太”さんかな)。 
       塾卒業後、わたしは田舎へ帰り家業を継ぎましたが、地方の中小企業の

      経営者も結構ハ−ドです。